単純移動平均の検証

【米ドル/円の単純移動平均検証結果】

<目的>
単純移動平均のクロスによる売買シグナルが有効かどうかを検証する。
最も利益の出るパラメータ(使用する日数)は何かを調査する。

<調査結果>
☆有効なテクニカル分析か?
2010年1月から2011年4月15日(調査時点での直近データ)の期間ではうまくいかない。
理由は
1.2010年5月のギリシャ問題は米ドル/円の単純移動平均からは察知できず、損失を出していること。
2.2010年9月の日本政府の介入は単純移動平均では損失になり、介入後に発生したトレンドの無い状態でダマシが頻発、損失を重ねてしまったこと。

上記の問題に対処できるように動きを緩慢にすると5年間・10年間という長期的なバックテストを行った場合には利益を出せなくなってしまう。
どうやら、ギリシャ問題・日本政府の介入などが起こった「混乱した市場」では単純移動平均で利益を上げることは難しいようである。

しかし、5年間、10年間という長い期間でバックテストを行った場合には、一般的なパラメータで利益を上げることが可能であった。

短期を5日、長期を20~25でバックテストを行った結果は以下の通り

 


 

USD/JPY 期間 [過去1年間] [過去5年間] [過去10年間]
短期 長期 損益 損益 損益
5 20 -76,680 69,750 206,870
5 21 -54,630 104,370 180,090
5 22 -55,790 41,930 124,330
5 23 -31,330 38,090 167,730
5 24 -18,270 57,030 248,230
5 25 -66,970 33,290 223,410

過去x年の定義は以下のとおり
[過去1年] 2010/1/1~2011/4/15
[過去5年] 2005/1/1~2011/4/15
[過去10年] 2000/1/1~2011/4/15

 


 

長期線の数値によって損益に違いはあるが、いずれも誤差の範囲と思われる。

<2011/5/8 追記>

単純移動平均のクロスを使用する場合、米ドル/円のトレードよりユーロ/米ドルの方が良い結果が出ている。

詳細は 単純移動平均のクロスを使うならユーロ/米ドルが良い を参照

<2011/5/19追記>

クロス円の調査を実施しました。

詳細は 単純移動平均調査~クロス円 を参照

 

☆最も利益の出るパラメータ調査
全ての日数を検証する事は手間と時間がかかる為、下記の観点でパラメータを検証した。
(1) 長期線20日、短期線を5~10日
(2) 短期線5日、長期線を20~25日
(3) 短期線8日、長期線を23日と25日
(4) 短期線10日、長期線を23日と25日
(5) フィボナッチ数(8,13,21,34,55,89,144,233)を短期と長期で組み合わせる
例:8と21、8と34、13と34、 …

上記のバックテストを実行した結果、短期6日と長期20日及び短期8日と長期25日の結果が良いものとなった。
そこで、短期線6日と8日について長期線を変更しながらバックテスト実行した所、短期6日と長期20日、短期8日と長期25日及び、長期27日の結果が良かった。

どうやら短期線の3倍強程度の値の方が良い結果がでるようである。
そこで、短期線5日の場合にも同様の傾向が見られるのではないかと考え、短期5日と長期15~19日でバックテストを行った所、予想通り5日と16日でもっとも良い結果が出た。
他の短期線(7日や9日など)を使う場合にもこの公式は恐らく成り立つのではないかと思われる。

【結論】
・単純移動平均では不得意な状況があり、利益がでない期間は存在するが長期的にみれば有効と思われる。
・短期線と長期線の日数は短期線の3倍強が良い。ただし、短期線の日数は長すぎても短すぎても良い結果は得られない。

以下に有効と思われるパラメータを表記する。

 


 

USD/JPY 期間 [過去1年間] [過去5年間] [過去10年間]
短期 長期 損益 損益 損益
5 16 -61,800 206,430 440,070
6 20 -28,470 259,390 377,810
8 25 -57,470 227,030 390,770
8 27 3,830 260,150 469,970

 


 

今回の検証では短期線8日と長期線27日が良い結果を出している。
短期線の日数が少なすぎない方がダマシが減らせるということではないかと思われる。

 


 

※ 検証データはGoogle Docsの以下のURLで公開しています。
USD/JPY SMA P/L BackTest

単純移動平均調査~クロス円