リスクリワード比が1.0だろうが2.0だろうが同じですよね

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前回紹介した一生使いたいトレード理論でリスクリワード比‥つまり、ストップロスとテイクプロフィットの比が1:3(3.0)であれば「30%程度勝てるだけで破産しない。」とか書いていました。(詳しい内容は忘れました!)

それ自体は間違っていないのですが、重要なことを書いていないんです。

そもそもリスクリワードレシオが3.0になると、勝率は25%まで下がります。

私は別にリスクリワードレシオが1.0だろうが3.0だろうが関係ないと思っているので、特に初心者の方やなかなか勝てないで困っている方は1.0くらいから始めたら良いんじゃないかなと考えました。

動画の方は別に見ても見なくてもいいのですが‥、勝てない人がリスクリワードレシオを2.0や3.0にすると更に勝てなくなって悩みそうなので。

それならリスクリワードレシオを1.0にして、勝率60%を目指すほうが良いと思ったのです。

適度に勝てるほうがやってて楽しいですしね。もちろん、リスクリワードレシオが3.0以上に慣れていて、勝率が低くても「勝てる時にガッツリ勝てるから気にしない」というメンタルが出来ている方は問題ないです。(動画では初心者向けに作ってるので1.0でやっていますが、実は自分はコッチ(勝率は低くても良い)派です。)

ランダムに仕掛けても勝率は50%弱

なにも考えずに発注して、ストップロスとテイクプロフィットを等幅に設定して放置しても、勝率は50%弱あります。当たり前のことですが、一応、自動売買プログラムで証明してみましょう。

スプレッドや手数料を加味してテイクプロフィットの方が少し多くなっています。その分、多少勝率は下がりますが問題にならない程度でしょう。(ストップロスとテイクプロフィットの単位はPointsです。Pipsで見る場合には10分の1にして見てください。)

毎日1時に買って、ストップロスとテイクプロフィットを設定して放置する‥というのを繰り返しました。

勝率は49.96%。運が良かったのか高めの数値になっています。ただ毎日買ってストップロスとテイクプロフィットを設定して放置するだけでも半分近くは勝てます。

次にリスクリワードレシオを2.0、つまり、テイクプロフィットをストップロスの倍に設定してみましょう。

リスクリワードレシオを2.0にすると勝率は33.333‥%に近くなる

これも当たり前のことですが3回に1回勝てるので、勝率は33.333‥%に近い値になるはずです。

パラメーターを変えて今度は売りでやってみます。

勝率は33.08%になりました。このリスクリワードレシオなら40%も勝てれば十分利益が残るでしょう。

リスクリワードレシオそのものはトレードの優劣には無関係

リスクリワードレシオそのものはトレードする上でプラスにもマイナスにも作用していません。

「リスクリワードレシオが高ければ、勝率が低くても良い」という維新の介氏の記述は間違っていませんが、トレードの利益や損失には何の影響も及ぼしていないことが書いていないので勘違される方もいるのでは‥?とモヤモヤした気持ちを、今回、記事にした次第です。

リスクリワードレシオを2.0にすれば33.333‥%弱になりますし、3.0にすれば25%弱程度になるはずです。

問題はそこではなく、自身のトレードに合ったリスクリワードレシオを選択するべき、というところでしょうか。

PDFを読む限りでは維新の介氏は「ボラティリティブレイクアウト」を狙うトレードスタイルですので、こういったトレードの場合にはリスクリワードレシオが高めの方が合っているのだろうという推測はできます。ですから、維新の介氏のトレード手法を参考にされるのであれば、維新の介氏の言葉を参考にして差し支えないでしょう。たぶん‥(実際のところは知りません)

テイクプロフィットとストップロスを固定化することのメリットとデメリット

今回のシステムのようにテイクプロフィットやストップロスを固定化してしまうのはメリットもあり、デメリットもあります。

メリットは何と言っても「人間の感情の排除」です。

メンタルをしっかりコントロールできてて、平常心で淡々とストップロスとテイクプロフィットを状況次第で決定していけるなら問題ないのですが、そのためには相応のトレード経験が必要になってきます。

ストップロスで損切りされるのを怖がったり、利益が増えてきたら確定したくなるのが人間です。

私の場合、損失が増える方が怖いので間違ったと思ったらさっさと切っちゃいます。(損失が小さい方が切りやすいので)

そして、利益が確定したくなる病気は今でもあります(苦笑)

「今確定すれば●万円!確定したい!確定したい‥!」

そういう思いが出てきたら一旦深呼吸して、損しない位置にストップロスを置いて画面(MetaTrader)を最小化しちゃいます。見ているとどうしても気になりますから‥。

上にチラっと書きましたが、損小利大が私の「本来の」トレードスタイルなので、勝てる時に利益を伸ばしておかないとトータルで負けかねませんから、ビビって利確とか絶対やってはいけないのです。(戒め)

結構長いことやってる自分(10年以上)でもこのザマです。初心者の頃なんて思い出したくないほど感情に左右されるトレードをして大負けしたものです。(運良く大勝ちもしました。そのおかげで辛うじてFXから退場せずに済みましたが、それが無かったら退場していました‥。)

‥話が逸れていました。要は、感情に左右されて「ついつい目先の利益に捕らわれて利益を取ってしまう(あるいは戻ることに期待して損切りを遅らせる)」ような感情に流された悪い癖を、機械的に設定することで排除できる。これがメリットだと思います。

デメリットは「決済テクニックを活かせない」です。

発注(エントリー)より決済(イグジット)の方が難しく、逆にいえば、決済こそがトレーダーの腕の見せ所、なところがあります。

「どこで発注したとしても決済だけでプラスにできる」と豪語する人もいました。これも事実でしょう。試したことはありませんが、可能だと思います。

ただ、今回の動画や記事ではあくまでも「初心者」の方や「なかなか勝てない」という方向けに作っているので、「決済よりも簡単な”発注のタイミング”だけでまずはプラスにしてみてはどうでしょうか」というのが私の提案です。

設定して放置するだけで5割近くは勝てるわけですから。エントリーを工夫して6割以上にするのはそんなに難しくないでしょう‥?っという趣旨です。

副業としてのFX

「呑気なことは言っていられない!今すぐ大金稼いで会社を辞めたいんだ!」という方もいらっしゃるかも知れませんが、そういう方はFXをやらないほうがいいでしょう。99%失敗します。

短時間で大金を稼ぐなんて夢みたいなことを願ってもまず叶いません。副業ですぐに稼ぎたいならFX以外の副業を探された方がいいでしょう。

維新の介氏も書いていましたが、トレードは技術であり、技術を習得するには相応の時間がかかります。

世の中にはいろいろな技術がありますが、トレード技術は学びにくい技術の一つだと思います。

確実に利益が出せる方法なんてありませんから‥。誰かに学んだとしてもすぐに勝てるようになる人は稀です。天才的にトレードに向いていた人だけです。(世の中にはそういう人が存在するようです。私は「弟子を育てる」ようなことはしていないので見たことがありません‥。)

その点、プログラミングなんてトレードに比べれば楽勝です。

「難しそう」って言われますがやってみればそんなに難しいものではないのです。必要なのは「やる気」だけ。

IT企業の新入社員でも1ヶ月すればそれなりには作れます。(もちろん、作る速さや正確性はベテランプログラマーとは比べ物になりませんが‥)

しかし、トレードは「やる気」だけではどうにもなりません。師匠(メンター)がいて、1ヶ月間、みっちりやっても、勝てるようになる人はほとんどいない世界です。(私が聞いた話では早い人なら3ヶ月から半年、年単位の時間がかかるのは普通のようです。)

一朝一夕でどうにかなるものでは無いのです‥。

※メンターは必要なのか?という点でいうと、私は不要だと思っています。メンターのトレードスタイルと合えばいいですが、なかなかそう上手くはいかないように思うのです。たいてい、安くないお金が必要ですから、それだったら別にいらないかな‥。というのが私の意見です。

最後に‥

バックテストの結果でちょっとだけ小細工をしているのでその点だけ補足します。

リスクリワードレシオが1.0、50%の勝率システムの方はテイクプロフィットをいい感じになるように変えたくらいなのですが、2.0の方は33.33‥に近くなるように調整しています。

スワップの影響がかなりあるようで、テイクプロフィットを倍にするとマイナススワップで30%近くまで勝率が低下しました。

まずは「日付が変わるまで持たないようにストップロスをテイクプロフィットを小さくする」と多少改善したので、ストップロスを350pointsとしました。(小さくしすぎると今度は手数料の影響が大きくなります‥。)

「買いオンリー」から「売りオンリー」に変えたのは、ユーロドルでは売りの方がスワップが大きいからです。売り持ちで日付を跨ぐと多少利益になります。

そんな調整をして33.08という勝率が出てきました。状況や環境で左右されるので、実際のところは30~32%程度と思って良いでしょう。(リスクリワードレシオが1.0の場合も50%より2~3%程度は低くなると思って良いと思います。)

私の論旨に合わせるため、ちょっと小細工しました‥!という話を最後にちょっと付け加えておきます。

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