DMI(ADX)

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DMI(Directional Movement Index)はJ・ウエルズ・ワイルダー・Jr氏が考案した相場の過熱感と方向性の強さを表す指標。
※J・ウエルズ・ワイルダ・Jr氏はRSIも考案している。

+DI(Directional Indicator)、-DI、ADX(Average Directional Movement Index)の3つの指標で構成される。

各指標の意味は以下の通り
+DI = 上昇トレンドを表す指標
-DI = 下降トレンドを表す指標
ADX = トレンドの強さを表す指標


【計算式】

最初に+DM(Directional Movement)と-DMを計算する。
+DM = 当日の高値 – 前日の高値
-DM = 前日の安値 – 当日の安値

次に真のレンジ(TR)を計算する。
以下のうち最大の値を使用する
 当日の高値-当日の安値
 当日の高値-前日の終値
 前日の終値-当日の安値
 ※TRは必ずプラスの値(絶対値)とする

DMとTRを計算後にDIを算出する。
+DI=(N日間の+DMの合計)÷(N日間のTRの合計)×100
-DI=(N日間の-DMの合計)÷(N日間のTRの合計)×100

ADXの計算を行う前にDXを算出する
DX=((+DI)-(-DI))÷((+DI)+(-DI))
 ※(+DIと-DIの差)÷(+DIと-DIの和)

ADX=DXのY日単純移動平均

nには14、Yには9を使用するのが一般的である。


<DMI(ADX)を使用したテクニカル分析>
+DIが上向きの場合は上昇トレンド、-DIが上向きの場合は下降トレンドを示し、ADXが上向きの場合には強いトレンドが発生していること表す。

DMIを使用した売買シグナルは+DIと-DIを使用する。売買シグナル以下のとおり。

(1) +DIが-DIを下から上へ抜けた場合、買いシグナル
(2) +DIが-DIを上から下へ抜けた場合、売りシグナル


(下部チャート説明:赤い線=+DI, 青い線=-DI, 紫の線=ADX)

売りシグナル発生タイミングを青い縦のライン、買いシグナル発生を赤い縦のラインで示した。

DMIを使用する場合には「ADXの強さ」も関連がある。
下向きの矢印で示した箇所からADXが上がっている(強いトレンドが発生している)ことから、最後の買いシグナルはかなり強いシグナルと考える。

ADXが下向きに推移する場合にはトレンドの方向性が無いとみて、売買シグナルを無視する方が良いだろう。

※ADX(紫の線)が下向きの場合にはトレンドの方向性が無く、+DIと-DIのクロス(売買シグナル)が頻発する。

ADXはトレンドの強弱を可視化する他に無い特性を持っており、他の指標とも組みあわせやすい。
最初は使いづらいと感じるかも知れないが、使い方次第では便利な指標となるだろう。
※組み合わせ例※
 ★トレンドフォロー型のテクニカル分析との組み合わせる場合
  ・ADXが上向きの際にはトレンドに乗っていき、下向きになった場合には手仕舞いするポイントを探る、など。
 ★強いトレンドでダマシが頻発するRSIのような指標との組み合わせ
  ・ADXが下向きの際に指標を使用たトレードを行い、上向きの際にはトレードを控える、など。

※考案者 J・ウエルズ・ワイルダー・Jr氏の書籍 「ワイルダーのテクニカル分析入門」の中で、詳細に解説されている。

<参考書籍>

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