今回は古より伝わる伝説的サインツール「ASCTrend」を自作してみました。(ご存知の方あれば「なんだ、ASCTrendのことか」と思われたでしょう‥。)
このASCTrendはMT4の前身であるMT3の頃からあるそうです。※MT4が登場したのは2005年
とても有名なサインツールなのでご存知の方も多いと思いますが、どうやらこれをベースとして開発したツールを高額で販売する人も多いようです。それほど強力なサインツールである、とういうことでしょう。
※以前紹介した「価格の天井・底値を完璧に捉える」天底極サインツール!!」で指摘されていた無料ツールがASCTrendであるかどうかはわかりませんが‥可能性は十分あると思っています。
ASCTrendの特徴
トレンドの転換を素早く察知する

赤丸で囲ったところに買いシグナルが出ています。このようにトレンドの転換を指し示してくれることが結構あります。これが天底極サインツールの実力です!!
トレンドが無い(横ばい)だと騙しが多発する

横ばい相場だとこのように騙しのシグナルが頻発します。このため、サインに従っているだけでは勝てません。裁量でサインを取捨選択する必要があります。
ASCTrendの仕組み
非常に簡単なロジックでWilliams %R(以下。WPR)を期間9にして買われすぎ(-30)になったら買い、売られすぎ(-70)になったら売るという、本来は逆張り用のインジケーターをトレンド判定に用いて、順張りサインツールにしたものがASCTrendとのことでした。
これなら簡単に作れそうなのでAIにお願いしてベースを作ってもらい、後は手作業で私が必要な「アラート機能」を付加してMT4で動作する「ASCTrendAt」を作成しました。

ASCTrendAtの仕様
本家のASCTrendではRiskというパラメーターで調整するようになっているのですが、私は個別に設定できた方が良いと思ったので、期間も買われすぎ/売られすぎの判定値も個別に指定できます。
パラメーター
WprPeriod:WPRの期間
OverboughtLevel:買いシグナルとなる買われすぎライン
OversoldLevel:売りシグナルとなる売られすぎライン
UseAlert:シグナル点灯時にMetaTrader上でアラートを鳴らすかどうか。Trueでアラートが鳴ります。(規定値ではtrueになっています。不要の方はfalseにしてください)
UsePush:プッシュ通知の有無。Trueでプッシュ通知が有効になります。プッシュ通知の使い方は検索して調べてください‥。
UseMail:メール通知の有無。Trueでメール通知が有効になります。メール通知の使い方は検索してください‥。
ArrowAdjustMent:矢印の表示位置の調整値。数字を小さくすると矢印がローソク足に接近し、大きくすると離れます。
UpTrendArrowStyle:矢印の形の指定。Wingdingsで指定します。
DownTrendArrowStyle:矢印の形の指定。Wingdingsで指定します。
色の設定
色の設定タブで色の変更ができます。

「幅」を変更することで矢印の大きさを変えることもできます。矢印が小さい場合には幅を変更してください。
リペイント
確定した足についてはリペイントしないように作っています。
未確定の足についてはサインが付いたり消えたりします。ですので、トレードする場合には足が確定するまで待ってから執行してください。
決済ルール
決済のルールはありません。「逆方向のシグナルが出たら決済」でもいいですし、「固定のStopLossやTakeProfit」を使ってもいいです。トレーリングストップも悪くないと思います。
ScalTradeAssistProを使用すると自動的に決済できます。(宣伝)
ScalTradeAssistProは業者にStopLossやTakeProfitの注文をしません。トレード中にMetaTraderやネット環境に不具合が生じると決済されずに放置される恐れがあります。
そういった問題に対処するため、AutoOrderModifyEA Proがあり、ScalTradeAssistProとのセットがお得です!(宣伝)
MT5版も作成
MT5で動作させたい方もいらっしゃるだろうと思い、AIにMT5化を依頼しましたがまるで動作せず‥。
色々試しましたが埒が明かないので自分で作りました。実はMT5でこういったサインツールを作るのは初めてで、ちょっと戸惑いましたが‥。いつも思うけどMQL5(MT5で使用する開発言語)ってゴミだなって。いいなって思うことの方が遥かに少ない。(いいと思うことも稀にあるということです)
※訂正線の文章は本来は漏れてはいけない「心の声」が具現化してしまったものです。
ダウンロードリンク
以下のリンクからダウンロードできます。あえてソースコードにしていますので、機能追加したい方はご自由にどうぞ。
恒例ですが、無償ツールはサポート対象外とさせていただいております。
改造等のご要望も基本的には引き受けておりません。(おそらく、私に頼むよりもランサーズとかで探したほうが安くできるのではないかと思います。しかし、ご自身で勉強して改造する方が、個人的には良いと思います。)
ソースコードですので、コンパイルが必要です。方法は以下の「インストール方法」をご覧ください。
インストール方法
他の一般的なインジケーターと同じです。データフォルダを開いてMQL4/MQL5フォルダの下のIndicatorsの下に放り込んでください。後はMT4/MT5を再起動するかナビゲーターで「更新」すれば出てくるはずです。
2025/1/29追記:MT5版のアラート機能に不具合があるようです。デバッグで追ってみましたが動作が謎すぎて理解不能でした。すみません。当方の「MT5のインジケーター開発経験」が浅い為だと思いますが、修正の予定はございませんので、申し訳ございませんがアラートはMT4版をご利用になるか、「矢印インジケーターを参照してアラート通知する」ようなEAの導入をご検討ください。(もしくはご自身で修正をお願います。)
サインツールをお探しならこれで十分
多種多様な高額サインツールが販売されていますが、私はそれらのサインツールをおすすめしません。
「価格の天井・底値を完璧に捉える」天底極サインツール!!」の記事でも書いていますが、インジケーターは「自分の好みに合えばなんでいい」と思っています。
移動平均線のクロスでも勝てると思っていますし、RSIでもストキャスでもMACDでも、極めればなんでも勝てる(はず)と思っています。‥‥私はインジケーターの類を一切使わず、ダウ理論とチャートパターン、ローソク足でトレードしていますが。
どんな「道具」も「知識」も使う人次第です。
「トレンドフォローが好き」であれば、ASCTrendは十分に利用価値のあるサインツールだと思います。
ASCTrendの亜種も色々
ASCTrendで検索してもらえればわかりますが、今回作成したASCTrendAt以外にも亜種が色々とあります。
MTFの概念を取り入れたものや、移動平均などの他のインジケーターでフィルタするものなどです。
それらを利用しても良いのですが、まずはASCTrend本来のサインを確認し、自分で(裁量で)MTFの概念を取り入れたり、移動平均線を使った検証をした上で、「自動的にやってくれた方が良い」と考えた場合のみそういった改造版の利用を検討してみてください。
個人的な見解では「MTFは裁量でやった方がいい」と思っていますし、他のインジケーターによるフィルタも「不要」という結論に達しましたが‥。

あくまでも個人の感想です。効果には個人差があります。
普段から好んで使用しているインジケーターがあるなら、それと組み合わせて使うのは悪くないかもしれません。
インジケーターの組み合わせは慎重に
初学者の誤りやすいものに「たくさんインジケーターを組み合わせれば精度が高くなる」というものです。
私が迷走していた頃、「移動平均線」「一目均衡表」「ボリンジャーバンド」「CCI」「MACD」「RSI」「ストキャスティクス」といったインジケーターをチャートに全部のせてトレードしていました。(当然、勝てませんでした!)

こんなにたくさん使いこなしている俺スゲー(勘違い)
ほとんどのインジケーターは「高値」「安値」「始値」「終値」を弄っただけに過ぎません。そんなものをたくさん表示しても意味なんて無いと思います。
重要なことはそんなことではなく、他のトレーダーがどう見るか。チャートを動かしているのは他の大多数のトレーダーだからです。

あ!これもあくまでも個人の感想です!!
インジケーターを増やすのではなく、「減らす」
インジケーターを増やせば精度が上がるなんてオカルト、まやかしです。(あくまでも個人の(略
どんどんシンプルにしていきましょう。
最終的にはインジケーターを一切使わず「ローソク足にライン引くだけのライントレード」が私のトレード手法になりました。
私がこの境地(?)にたどり着いた時、リンダ氏の言葉を思い出しました。
「そして、ある日突然、最もミステリアスな形で目の前の霧が晴れていくかのように、最も難しいと思われていたことが、とてもシンプルなことに思えてくるのです。消し去るプロセスを経ながら学んでいきます。」 「いいですか。いつかは必ずその時が来ます。ただ、最初の3年間に関して言えば、毎年、一貫して利益を上げられるような人はほとんどいません。」
リンダ・ブラッドフォード・ラシュキ(太字化は筆者が行っております)
魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門という馬鹿みたいに高い本に書かれていたものです。(本もお金の無駄で、ほとんど似たようなことしか書いていません。たくさん買うことも、高い本を買うこともおすすめしません。)
サインの取捨選択をどうするか
少し話が逸れてしまいました。ASCTrendの話に戻します。
ASCTrendはとても多くのサインを出します。最初はこれらの取捨選択に苦労するでしょう。
デモトレードやバックテストで徹底的に練習してください。どういったサインに従うべきか、見えてくるまで。
インジケーターのバックテストにはScalTradeAssistProが便利です。(宣伝)
どのサインが重要で、どのサインは無視するべきかを何度も練習して見極められるようにします。
直近の値動きだけでなく、長期的に見た方が見えてくるものもあると思いますし、別の時間軸(主に執行時間軸よりも長期の時間軸)を見たほうが良い場合もあります。
「木を見て森を見ず」にならないように、大局的に見ると良い結果になりやすいと思います。
どんなインジケーターを使うにしても考え方は同じです。私が移動平均線でもRSIでもなんでも極めれば勝てる(はず)というのはそういうことです。
ある程度理解できてきたらリアルトレードへ移行し、「小ロット」で試してみるとよいでしょう。
上記のリンダ氏の言葉を借りますが、最初の三年で一貫して利益を上げられる人はほとんどいません。
この道は長くて険しい道です。難しそうに見える(らしい)プログラミングの方が遥かに簡単です。(プログラミングなら1~2ヶ月あれば、それなりにできるようになると思います。いろいろと応用が効くのでぶっちゃけFXの技術を磨くより遥かに有用だと思います。)
どのインジケーターでも構わないのですが、ちょっと触ったくらいで「使えない」と放り出す前に、腰を据えてじっくり向き合ってみることが大事でしょう。
なお、最低限の知識として「ローソク足」と「ダウ理論」は知識として知っておくべきだと思います。私はサインツールとして「チャートパターン」を愛用していますが、これがインジケーターに置き換わるイメージです。
ちなみに「チャートパターン」が綺麗に出ることは多くないので、トレードの頻度は少ないです。
まとめ
古より伝わる伝説的インジケーター「ASCTrend」にアラート機能を付加した「ASCTrendAt」を作ってみました。
トレンドの発生が早期に発見できるメリットがある反面、騙しも多いです。
ASCTrendは愛用者も多く、非常に有用なツールではありますが、これですぐに勝てるようになるものではありません。
時間をかけて、じっくりと相場に向き合うという点では何も変わらないのです。
「トレードの修練には時間がかかるものだ」とご理解いただき、腰を据えて取り組んでいただくことをおすすめいたします。
本記事やASCTrendAtがお役に立てましたら幸いです。(ついでに、私のツールが役に立つとさらに喜びます(笑))

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