今日はスマッシュ・デイの検証をしてみました。
スマッシュ・デイとは
これもアウトサイド・デイと同様、ラリー・ウィリアムズの短期売買法に記載されている価格パターンを使った売買法になります。
上図は買いのパターンですが、3日連続で下落し、3日目の終値が2日目の安値より安い場合、4日目に3日目の高値で買います。(3日目の高値に達しない場合はスマッシュ・デイになりません)
売りは逆に3日連続の上昇で仕掛けます。
今回の検証では、買いの損切りを3日目の安値とし、利食いは「高値+(高値-損切り価格)」としました。
同様に、売りの場合は3日目の高値で損切り、「安値-(損切り価格-安値)」です。
1トレードで期待される利益と損失の比を1:1とすることで、優位性の確認を行います。(勝率が50%を上回れば利益が発生、下回れば損失が発生することになります)
バックテスト結果
実際に2005/1/1~2011/12/14の約7年間、ユーロ/米ドルでバックテストを行ったところ、約100回のトレードで55%程度の勝率となりました。
100回程度では統計的な優位性が確認できないと考え、米ドル/円、ポンド/米ドル、米ドル/フラン、豪ドル/米ドルでもバックテストを行い何れの通貨ペアでも勝率50%越えを確認しました。(50~55%程度)
高い優位性とは言えませんが、正の期待値があると考えてよさそうです。
スマッシュ・デイ・システムの構築
損切りと手仕舞い条件を変更します。
損切り
・10日ATRの2倍の値を損切り価格として使用する
(※売買価格±10ATR×2)
手仕舞い
・リスクリワードレシオ(損益比)を1:1.5とする
(※売買価格±10ATR×2×1.5)
バックテスト結果
通貨ペア:EUR/USD 日足
期間:2005/1/1 ~ 2011/12/16 (約7年)
ロット:0.1
総損益 $4482.6
最大ドローダウン $1651.1
トレード回数 43回
勝率(売) 56.12%
勝率(買) 70.0%
平均収益 $298.9
平均損失 -$224.24
実質 リスクリワードレシオ 1.0:1.333
ちょっとドローダウンが大きいですね・・・。
トレード回数が少ないのも気になりますが、とりあえずこのままフォワードテストしてみます。(対象通貨ペアはユーロ/米ドル及び米ドル/円)
なお、GBP/USDやAUD/USDでも同様のシステムで利益が出ますが、GBP/USDの場合にはATRの2倍ではなく1.0~1.2倍程度とした方が良いようでした。
また、もっと短い足を使用した場合、勝率が下がります。損切りと手仕舞いを多少工夫したくらいでは利益の出るシステムにはなりませんでしたので、スマッシュ・デイは日足で使用するのが良さそうです。
これでスマッシュ・デイの検証を一旦終了します。(フォワードテストの結果次第で、また何か書くかもしれません)
次に「隠されたスマッシュ・デイ」を検証します。
隠されたスマッシュデイとは
隠れたスマッシュデイの条件
【買い】
値幅の25%以下で引けるが前日の引けよりも高い場合、その日の高値(上図①)で次の日に買う。
【売り】
値幅の75%以上で引けるが前日の引けよりも安い場合、その日の安値で次の日に売る。
バックテスト結果
2005/1/1~2011/12/16の期間、ユーロ/米ドルの日足でバックテストした結果、4割程度しか勝てませんでした。。。
また、トレード回数は50回前後しかありません。
上記条件に「前日の高値を超えている場合」という条件を加えると勝率は5割を超えましたが、このフィルタによってトレード回数が非常に少なくなります。(7年で十数回)
十数回では優位性の検証データとしては不足です・・・。
いまいちです。隠れたスマッシュ・デイは優位性があまりないようなのでシステム化しないことにします。
次回は「スペシャリストのわな」を検証です。
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