空いた窓は埋める法則
空いた窓は埋めることが多いと言われています。
実際のところ、どのくらいの頻度で窓埋めが行われるのでしょうか?
また、FXで良く発生する「週明けの窓」を使って勝ち続けることはできるのでしょうか?
窓埋めの確率と有効性
概ね80%程度の確率で窓を埋める傾向にある。
窓を利用したトレードは有効な手段の1つと考えている。
窓開け後の動き4パターン
- 寄り付きから窓を埋めるパターン(出現率 44%)
- 寄り付き後、窓と逆の方向に動いた後埋めるパターン(出現率 38%)
- 窓を半分程度埋めて反転するパターン(出現率 10%)
- 窓を埋めなしパターン(出現率 8%)
かなり高い確率で窓埋めが行われる。 (上記はユーロドルで1年間の窓を調査。2日経っても窓埋めしていないものは「窓埋めなしパターン」としてカウント)
寄り付き後、逆行せずに(すんなりと)窓を埋める確率は50%に満たない。 (逆行を見込んでトレードを行わないと勝率は50%もない)
窓埋め後の動き
窓を埋めた後、反転する動きもよくみられるが、トレードに使えるほどの優位性は見られなかった
トレンドと窓の関係
トレンドと逆行した窓はそうでない場合よりも埋めやすい。
FX業者によって月曜日の開始時刻が異なる
サクソバンク:朝3時(夏時間は4時)
主な海外業者:朝7時(夏時間は6時)
主な日本業者:朝7時(夏時間無し)
※業者によって異なることがある
・IGマーケッツは1時間早く始まるらしい
・ヒロセ通称は海外業者と同じく夏時間が適用されるらしい
など。
時間が異なる場合、「別のもの」と考えてトレードを行う方が良いと考えている。
※サクソバンクで窓埋めが完了したからといって、他の業者で同じ窓が開いて窓埋めが行われるわけではないし、一度埋めているからといって窓埋めの有効性が失われているわけではない。
あくまでも別のものと考えて他の業者の値動きは忘れて、トレードを行う業者のチャートに注目すべき
窓チェック用インジケーター開発(無料)
窓をチェックするためのインジケーターを開発した。
詳細・使い方は以下のリンク先にて確認していただきたい。
窓埋めの有効性調査記録
【米ドル円】
開始早々に窓埋め。再度、下落して安値付近で切り返しで再上昇。
※チャートはすべて15分足。CyberAgentFXのMetaTrader4で表示しています
【ユーロ米ドル】
大きめの窓が出現。50%程度戻してから揉み合いましたが、その後、上昇して窓埋め完了。
【ポンド米ドル】
一応、窓埋めしていますが狭すぎて誤差の範囲か?
【豪ドル米ドル】
こちらも窓が狭い上に、寄り付き後、大きく下落してから窓埋め。
【ユーロ円】
さすがは自称へっぽこトレーダー・・・
窓を埋める確率はどの程度なのか
ユーロ米ドルでの穴埋め回数
【ユーロ/米ドル(2012/1/1~2013/3/22)】
窓埋めした回数:34回/42回(80.9%)
- 1時間足で調査
- 窓埋めに2日以上かかった場合、窓を埋め失敗にカウント
- 5pips以内の非常に小さい窓は無効
- 今回は週明けの窓にのみ焦点をあてるため、それ以外は除外
豪ドル円での穴埋め回数
窓埋めした回数:32回/38回(84.21%)
※ユーロ/米ドルと条件は同じ
今回の調査結果
※ちなみにオセアニア市場が最初に動き出すから豪ドルの方が良い、という推測はあんまり関係ないかもしれません。 英ポンドもそこそこ良かったので・・・。
窓開け4パターン
1.寄り付きから窓を埋めるパターン(出現率:約44%)
『もっとも理想的』
寄り付きに窓方向に仕掛ければ勝てるパターン。意外と少ない・・・?(´~`;)
※出現率は「前回調査したユーロ/米ドルと豪ドル/円の調査対象(窓)に対する割合」です。だいたいの目安だと思ってください。
2.寄り付き後、窓とは逆の方向に動いた後、反転して窓埋めするパターン(出現率:38%)
『最初に逆行が入るパターン。』
損切りポイントをどこに置くかで勝率が変わるのは、だいたいコレのせい。ここで利益が出せるかどうかが勝負の分かれ目じゃないかって気がする。
3.窓を半分程度埋めて反転するパターン(出現率:約10%)
1
『埋めると思った?残念!なパターン』
意外とこのパターンもある。建値で撤退するか、利食いして逃げたい。
4.窓埋めの動きはまったくなし(出現率:約8%)
『窓埋めなんて都市伝説』
「窓埋め失敗」は「強い」とみてその方向に乗ると良い(という話もあるらしい。未検証です。)
窓は窓埋めまでの法則
トレンドに逆らった窓は埋めやすいのか
窓埋めの有効性について調査していると必ず出てくるといってもいいのが「トレンドに逆らった窓はそうでない場合よりも埋めやすい」という話です。
トレンド判断の方法
トレンドの判断は人それぞれであり、また、使用する時間によっても異なりますが、どのような手法を用いたとしても去年から今年にかけてドル円がアップトレンドだったことを否定する分析手法は存在しないと思います。
サンプルは少なくなってしまいますが、この期間内で自作の窓埋めEAを使ってバックテストしてみて、明確に「ドル買い」を行った方が有利であれば、「トレンドに逆らった窓の方が埋めやすい傾向にある」ということがいえる。かもしれません。
検証
【ドル円】 2012/11/01~2013/5/9
調査用窓埋めEA(※)でロング(買い)もショート(売り)も実施した場合です。微妙ですね‥
※僕が実際に使っているものとは少し違います。トレード回数を稼ぐために少し弄りました。
ロングとショートの勝率も見てみます。
ショートが35.29%に対し、ロングが77.78%と予想以上に差がつきました。
アップトレンドの場合、当然、逆方向に窓を空けることの方が少なくなりますが、逆方向に窓が示現した場合、高い確率で窓埋めしていることがわかります。
ロングだけ仕掛けてみました。
なかなかいいですね。
トレンドに逆らって窓が開いた時の方が、そうでない場合に比べて埋めやすいと考えてよいのかもしれません。
「アベノミクス」という、滅多に発生しないような大きく強いトレンドでしたので、当然といえば当然の結果なのかもしれません。
「強いトレンド」には逆らわない方がよさそうです。
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