プログラミング無しでトレード戦略が検証できる無料ツールHyperSpeedNEXT

FX検証記事
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HyperSpeed NEXTとは

マネーパートナーズが開発したトレード用ツールです。

このツールはトレードを行うためのツールですが、ストラテジ(戦略)のバックテスト機能も搭載されています。

HyperSpeed NEXTのバックテストはMetaTrader4と違い、プログラミングする必要がなく簡単に設定してバックテストすることができます。

※HyperSeed NEXTでは作成したストラテジの売買シグナルを通知することはできますが、自動売買はできません。

マネーパートナーズは「(日本の)業者でどこが良いですか?」と聞かれたら「マネパ」と答えるくらいにはお世話になっています。激しく動いている時でもスリッページせずにサクッと約定するのが良い!(最近は日本の業者使わないので暫く触っていませんが…)

メリットとデメリット

このツールのメリットはやはり「プログラミング不要」という点です。

対応しているテクニカルも多く、一般的なテクニカル分析で一般的な使い方であればこのツールでバックテスト可能と思います。

デメリットは「出来ないことも少なくない」点です。オリジナルインジケーターやマイナーなテクニカル分析には対応していません。

また、トレード時間の限定(NY時間だけトレードする等)が不可能な点は個人的に特に改善してほしいところです。

対応しているテクニカル分析の一覧を以下に記載しておきます。

各種移動平均、HLチャネル、VariableVolatilityStops、エンベロープ、パラボリック、ピボットポイント、ボラティリティレシオ、ボリンジャーバンド、一目均衡表、時系列練行足、DMI(ADX)、MACD、RCI、ROC、RSI、アルティメットオシレーター、サイコロジカル、ストキャスティックス、モメンタム、乖離率、カギ足、スーパーボリンジャー、スパンモデル

使っている手法が一覧にあれば、プログラミングできない人はもちろん、できる人でもMetaTrader4で作るよりも簡単にテストできるかと思います。

上記以外のデメリット

上記以外にもMetaTrader4と比較するとデメリットがありまして・・・短い足でのバックテストはバックテスト期間が短くなります。(5分足だと10ヶ月、30分足の場合は60ヶ月まで)

また、執行時間足のみでのバックテストになります。(他の時間は参照できない、使う足も基本的には執行時間のみのためMetaTrader4でいうところのモデリング品質が低くなる)

CSVファイルで1分足を取り込んでバックテストすることもできるようですが、CSVの形式は不明です;;(ヘルプには書いていませんでした。問い合わせれば教えてくれると思います…)

MetaTrader4と比較するとどうしてもデメリットが目立ちますが、プログラミングが出来ない人にとっては使い道は十分あると思います。

※目視や実トレードでトレード戦略の検証をしていたら非常に時間がかかってしまいますが、ツールで実行すればすぐに検証できます。

※個人的にはプログラミングを覚えるのがベストだと思っています。なかなか難しいらしいですけど・・・。

疑似MTF(マルチタイムフレーム)

他の時間が参照できないというのは不便なこともあると思います。

そのような場合には「疑似的な値」を使用しましょう。

例えば1時間足で日足の20日移動平均を参照したい場合には、20×24=480移動平均を使います。

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結構ズレるものですね・・・

トレンドを見るだけなら問題ないような気がしますがサポレジとして使うのは微妙?

参考サイト:1時間足の75MA線をすべての足に表示するには?

インストールと使い方

インストールや使い方については過去の記事にも書いていますので、そちらをご覧ください。

簡単に使えるバックテストツールHyperSpeed NEXT

※4~5年前に書いた記事ですので、多少変わっている部分もあるかと思いますが・・・幸い(残念?)なことに大きく変わった部分は無いので問題ないはずです。(ダウンロードについてはマネーパートナーズのHPデザインが変わっていたので手直ししました)

トレード戦略の構築方法

既に戦略を持っている人はそれで試していただければ良い思いますが、特にルールも無くトレードしているという人はゼロからの構築になります。

適当にインジケーターを組み合わせて作ってみても、(短期的には上手くいってるように見えても)長期的には恐らく上手くいかないはずです。

ではどうすればよいかというと、以下の3つの点を考慮して作っていきます。

  • トレンドを検知する
  • 揉み合いを避ける
  • 損切りする

いわゆる「順張り(トレンドフォロー)」。順張りこそが王道です。

もちろん、逆張りでも勝てる方法はありますし、それ以外(例えば窓(ギャップ)を使った手法)でも勝てます。

週明けの窓を使ったEA SundayTrader まとめ

でも、「勝てない」「手法を持っていない」のであれば、まずはトレンドフォローで考えるべきです。

それでは具体的にHyperSpeed NEXTでトレード戦略を構築してみます。

ストラテジ(戦略)の構築

1.トレンドを検知する

トレンドを検知する、つまり「上昇トレンド」か「下降トレンド」かを判断します。

検知できれば何でも良いのですが・・・一般的に使われているもので、かつ優位性の確認を過去に行ったことがある移動平均のクロスを使っていきます。

通貨ペアは移動平均クロスと最も相性が良かったユーロドルとします。

単純移動平均のクロスを使うならユーロ/米ドルが良い

指数移動平均のクロスによるトレードの有効性について

今回は指数移動平均を使います(指数移動平均の方を愛用しているからという理由で、深い意味はありません。)

2.揉み合いを避ける

今回はADXを使用。ADXが大きいときに「強いトレンドが発生している」と考えます。

ADXも完璧ではないですが、簡単に組み込めることと移動平均と相性が良い(ような気がする)のでADXを選択しました。

3.損切りをする

一定の損失(pips)で損切りするようにします。大抵の場合、勝率は悪化しますが損少利大を心がけて作っていきます。

上記の条件を加味して作ったのが以下のストラテジです。

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(クリックすると大きく表示されます)

なお、手仕舞い用に移動平均のクロスを加えています。(買いの場合にはデッドクロス、売りの場合にはゴールデンクロスで手仕舞い)

これを加えないと「ADXが大きくならない限り手仕舞いしない」システムになり、トレード回数が非常に少なくなります。(回数が少なすぎると有効性に疑問が生じます・・・)

最適化と実行結果

初期値が適当に入っているのでざっくり最適化してみます。

(4~5年前に調べたときには最適化機能は無かったような気が・・・改善されたのでしょうか?)

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「複数バックテスト」タブを開くと開始値・終了値・刻み値の設定があるので、それぞれ設定。

パラメータの同期というのは「同じ値を設定する」ということで、買いと売りの移動平均の値を同値とする場合にはここに設定します。

(これを設定せずに個別に数値を設定するとパターンが膨大になってしまいます)

執行する時間軸は4時間にしました。1時間では短すぎて移動平均クロスではダマシが多くなりすぎ、日足では取引回数が少なすぎるので。

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なにやら良さそうなのができました(笑)

PF2.15、勝率は4割弱で取引回数も100回以上あります。

平均損失79.8に対して平均利益は268.5と3倍以上。悪くない感じです。

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資産も右肩上がりに上がっています。

ちなみに短期EMAが10、長期EMAが60でADX(14)が20以上のときに仕掛けます。

※短期は5刻み、長期は20刻みで最適化しました。ADXは値のみ5刻みで最適化。ADX(14)は固定しています。

手仕舞いの移動平均も仕掛けと同じです。損切りは100pipsとなっています。

このシステムが上手くいくことを保障するものではありません。自分で考えて作ってくださいねっ!(笑)

本当は上位時間軸で大きなトレンドを確認してから仕掛けたいのですが・・・HyperSpeed NEXTができる範囲での上手い方法が思いつきませんでした・・・。

「200移動平均より価格が上にあるか?」とか判断したかったのですが、それもできないという・・・(´~`;)

こう・・・もうちょっと・・・かゆいところに手が届くようになれば神ツールになるのに・・・。うぐぐ・・・。

※地道に改善要望出していけば、改善されていくかもしれません。

まとめ

  • HyperSpeed NEXTはプログラミング無しで簡単に戦略検証が可能
  • MetaTrader4と比較してしまうとデメリットも目立つ
  • 勝てるトレード戦略の作成は基本を抑えておけば難しくない

思いついたアイデアの検証を目視や実トレードでやっていたら非常に時間がかかってしまいます。

本当はプログラミングを覚えてMetaTrader4などで検証するのが最良ですが、どうしても難しい(?)場合には、こういったツールでやってみても良いのではないでしょうか。

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