トラリピ(トラップリピートイフダン)の有効性と効果的な戦略の考察

   2018/07/20

今日はマネースクウェアジャパン(M2J)のトラリピについて書いていきたいと思います。

トラリピとはトラップリピートイフダンの略で、イフダン(if done)が「○円で買えたら×円で売っておいて」という発注方法、これを決めた値幅の中にトラップのように多数仕掛けて価格が上下するたび、引っ掛けて利益を得ようというシステムです。 (説明分かりにくくてすみません。トラリピの詳細についてはマネースクウェア・ジャパンの方をご覧ください・・・)

このトラリピの有効性の検証と、トラリピを使った効果的な戦略について検証していきます。

トラリピの検証

トラリピEAのダウンロード

検証を手動でやると大変なことになるので、EAを使います。

EAはTrapRepeatIFD.mq4で検索すれば見つかると思いますが・・・消されてしまった物も多かったので、僕がダウンロードできたブログを紹介します。

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準備ができたところで、とりあえず実行してみます。

※コンパイルすると警告が出ていますが動作に影響は無いと思います。(念のため修正してみましたが結果は同じでした)

検証1 今年のパフォーマンス

検証を開始した先週金曜日にダウンロードしてきたFXDDの1分足を使いました。(2015年3月12日までのデータです)

通貨ペアはドル円。資金は1万ドル、期間は今年の1月1日から3月12日、スプレッドは1.0pipsとしました。

トレードは買いのみ1万通貨(0.1Lot)、0.5円毎にトラップを仕掛けて100pipsで利食いします。

TesterGraph

開始とほぼ同時に強烈な下落で含み損が増えましたが、その後回復。 現在は含み損もほぼ無い状態です。

下落で抱えたドローダウンは2070.59ドル。約20%とかなり大きいですね・・・。

※損切りしないので勝率は100%です(笑) ただし、バックテストでは最後に強制決済されるのでホボ確実に負けがつきます。

検証2 昨年以降のパフォーマンス

今年だけでは期間が短いので昨年も含めてみました。それ以外の条件は同じです。

TesterGraph2

総利益9656.12ドルと去年と今年(2ヶ月半ほど)で100%近い利回りとなっています。 最大ドローダウンは2920.54ドル。初期資金の約30%です。

検証3 アベノミクス開始から現在までのパフォーマンス

「アベノミクス」の少し前、2012年10月以降から検証してみます。(月足で見ると、この月から陽線が連続しています)

TesterGraph3

2年と4ヶ月半くらいで総利益は27214.38ドル。

約270%ですから年利100%以上になっています。

さすがにアベノミクス絶好調時代のパフォーマンスはもう出ないだろうなと思いますが。

そして最大ドローダウンは9198.81ドル!?

稼いでからでないと、このドローダウンに耐えるのは苦しいですね・・・(利益が出たからといって調子に乗ってロット上げても死にます)

これがトラリピ最大の弱点・デメリット。

損失を抱え込むので強く逆行すると大変なことになります。

事前に「資金に大きな余裕を持たせる」「ロットを小さくする(1000通貨単位)」「(泣きながら)損切りする」「一時的に停止する」などなど・・・の対策を考えておきましょう。

余談ですが、サブプライム問題の際には多くの人が資産を溶かしたようです。(1000万以上の資金を持っていた人は耐え抜いた人が多かったようですが。少数派ですよね・・・)

当然ながら、暴落時期に上記の条件でバックテストを実行すると短期間でサクッと逝けます・・・。(売りの方なら恐らく問題ないです)

損切りの設定

損切りを設定してみます。機械的な損切りは(トラリピでは)恐らくパフォーマンスが悪化するだろうと思うのですが・・・念のため。

ちなみにマネースクウェアジャパンのトラリピにも損切り設定があります。(サブプライム問題後にできるようになったと記憶しています(苦笑))

損切りできない(苦笑)

損切り設定をしても結果が変わってないのですが・・・!?

stoploss = NormalizeDouble(stoploss, Digits);

う~ん・・・ストップに設定した値をそのまま入れています・・・。

50pipsで損切り設定すると、「ドル円のレートが50円」で損切りとなってしまうようです。

作った人も「一応つけたけど使ったことない」っていうヤツでしょうか。

openPrice=NormalizeDouble(openPrice,Digits);
closePrice=NormalizeDouble(closePrice,Digits);
if(stoploss>0){
if(type==OP_BUY||type==OP_BUYLIMIT||type==OP_BUYSTOP)
stoploss=NormalizeDouble(openPrice-stoploss*pointPerPips,Digits);
else
stoploss=NormalizeDouble(openPrice+stoploss*pointPerPips,Digits);
}
//ブログでは短くしたいので半角スペースや{}を極力省略

太字部分を追記しました。(間違っていた箇所は削除)

これで正しく損切りできるようになったはずです。

損切り位置の最適化

0から50ずつ増加させて500までとします。

0は損切り無しです。

期間が長いとバックテストの時間が膨大になるので、今回は2014年1月1日から2015年3月12日としました。

WS000459

やはり損切り無しが一番利益出せますね。

PF89.03とか(笑)

ドローダウンは大きくなりますが300Pipsで損切りとしてもドローダウンに大差はなく、利益が倍になることを考えると、設定する意味はなさそうです。(ただし、トレンドが転換した場合には手動で素早く撤退しないと酷いことになると思います・・・)

損切り幅を狭くするとドンドン利益が少なくなり、まったく魅力を感じないシステムになってしまいます。

利食いポイントの最適化

最良の利食いポイント(pips)を探るため、最適化してみました。 期間は2012年10月~2015年3月12日です。

WS000462

利食いは広いほうが良い」という結果に。

広すぎるとドローダウンがやや大きくなるのでこの結果を見る限りでは、やはり100pipsくらいで良いのかなという印象。(誤差レベルなので、好みで広くしても良いと思います。)

値幅の変更

続いて値幅を変更してみます。

現在は50pips毎にトラップを仕掛けていますが、これを10pips毎に変更。

ロットが変わらないように1本2000通貨(0.02Lot)で仕掛けます。

期間は2014年1月1日から2015年3月12日です。

実行結果は・・・総損益は9745.26ドル、ドローダウンは3117.15ドルとなりました。

50pips毎の時は総損益9656.12ドル、ドローダウンが2920.54ドルだったので本数による影響は殆ど無いようです。

小さく利食いしているのが見たければ細かくしても良いかもしれません。(発注が増えればその分、スリッページの恐れもありますので個人的には50pips毎で良いかと思います。)

試しに100pips毎に2万通貨でもやってみました。

総損益9006.21ドル、ドローダウン2845.36ドルと損益とドローダウンが下がりました。

100pips毎にすると利益を少し逃しているようなのでEAの初期値50pipsが最もバランスが良さそうです。

結論

個人的にはFXのシステムとしては資金効率(利回り)があまり良くないかな・・・と思います。

複数ポジションを持ちっぱなしにするので十分な証拠金を用意する必要があり、さらにドローダウンも大きくなるからです。

とはいえ、トラリピは余裕のある資金を準備しておけば「初心者でも勝ちやすいシステム」の1つであるのは間違いありません。

※僕も実はドル円が76円台つけた(ドル円の買い持ちをしていた僕にとっては)恐怖の早朝、トラリピを稼動していて猛烈なドローダウンに見舞われました。

幸い、潤沢な資産を投入していたのでドローダウンに耐え抜いてプラ転して利食いしています。

あまり褒められたものではありませんが。当時はまだ初心者だったので許してください(笑) というわけで、最後にまとめます。

  • 比較的初心者でも勝ちやすいシステム
  • 損切りは不要(手動の損切りは必要なことがある)
  • 長期トレンドは把握しておかなければならない
  • 十分な資金が無いとドローダウンに耐えられない
  • 事前にEA等で戦略を検証しておく

これが使えるかどうか。後は貴方次第でしょう。

※実は別の目的があってトラリピEAの検証をしていました。そちらの方は実トレードまでやる予定なので結果は数ヵ月後になりそうです・・・。

【参考】≪マネースクウェア・ジャパン≫ 「トラリピ」はマネースクウェア・ジャパンの登録商標らしいです。

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コメント一覧

  1. 軒下のネコ より:

    こんにちは。

    トラリピの検証、興味深く拝見しました。

    私の知り合いでCAD/USDにトラリピを仕掛けて、ずっと塩漬けにしていた人間がいますが確か最大で300万近いマイナスになったと聞いています。

    結局、損切りしません勝つまでは戦法を取りアベノミクスのおかげでプラ転して逃げられたと聞いていますが、おっしゃる様に資金をしこたまぶち込んでいたのでなんとかしのいだという感じですね。

    しかし、毎回、面白い記事を書いていただいているので拝見するのが楽しみです。

    また、お伺いさせていただきます。

    • emija より:

      コメントありがとうございます。
      トレンド方向に仕掛けていれば、そんなにリスクないかなぁ~と(漠然と)思っていたのですが、バックテストしてみると結構ドローダウンがキツイですね・・・・。

      トレンドに逆行しようものなら・・・目も当てられません!(><)
      今はドル円の買いで安定!と言いたいところですが、実際なにが起こるかわかりませんし・・・

      というわけで、僕自身はマネースクウェアさんのトラリピを使う気はありません(笑)
      今、トラリピロジックを使いつつ、リスクを抑える方法を実践中です。
      うまくいったら、記事にします!(失敗したら記事にしません(爆笑))

  2. 軒下のネコ より:

    いや、失敗しても記事にして欲しいなぁ・・・と(笑)

    実は、そのトラリピで大損こきそうになった人間というのはマネースクェアのかなり上の人間から「トラリピっていいよ」なんて言われて資金をぶち込んだら、アッと言う間に含み損地獄に陥ったらしいです(苦笑)

    実際、嘘かホントか知りませんが中の人が「トラリピなんて使えねぇよ」と言ってるとか言ってないとか。

    まぁ、その人間から聞いた話なんで嘘か本当かは藪の中ですけど(苦笑)

    • emija より:

      僕は使い所さえ間違えなければソコソコ稼げると思っています。
      今は円安相場なので、勝ってる人多いんじゃないですかね?
      これで負けてるなら・・・さすがに下手すぎだろうと(暴言w

      ただ、サブプライム問題のような急落では、かなりの資金力が無いと吹っ飛ぶのは間違いなく;;(それさえ回避できれば、資金効率は悪いですがそれなりに稼げるのではないか・・・と)

      中の人が「使える」「使えない」といっても所詮素人に毛が生えた程度でしょうから何を言ってても関係ないと僕は思います(笑)

      こんなものは所詮、道具。
      インジや手法と同じで、使えるか使えないかは、使う人次第かなぁ・・・っと。

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